沖縄県国頭村 2019年5月
ここ2年レンズを向けなかった小さな虫にもレンズを向けるようになりました。理由はおそらく一眼レフカメラ機材のミラーレス化による軽量化でしょう。光学ファインダー仕様の一眼レフを使っていた時代は小さな昆虫を撮影する際、ただでさえ重いカメラボディとマクロレンズに大きなマクロストロボ機材を取り付け、状況によってはRC機能付きのゴツいクリップオンストロボを片手に持っての撮影だったので、腕にかかる負担が大きかったのです。なのでよほどの場合を除いては全長1㎝内外の昆虫撮影はスルーしていました。それがミラーレス時代になってからはカメラボディのみならずレンズ、ストロボも高性能になるばかりか、大幅に軽量、小型化され、セッティングの手間、体力の消耗も抑えられ撮影時間をだいぶ短縮され、撮影の楽しさが増しました。写真のゴミムシの類もそのすばしっこさ、色合いの出しにくさでこの10年間でどれだけの個体数をスルーしていたことでしょうか。今回ミラーレス機材の性能を信用して初めて真剣勝負で臨み、個人的にですが、本種の胸部の鈍い銅色、上翅に走る条の様子が表現でき、満足のいく画像が得られました。導入時のOM-D E- M5では操作性で問題点が目立ちましたが、以降のミラーレス機の進化はここ数年でかなり進歩したと思います。
< 撮影機材:OLYMPUS OM-D E-M1/M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro/STF-8 Twinflash+FL-300R >