沖縄県西表島 2018年5月
もう更新をサボるものかと言いながらも約2か月怠っていました。すでに1月前の出来事ですが、沖縄県は八重山諸島西表島へ行っていました。3年前の西表島遠征(ほぼ同時期)は滞在中ほぼ雨でしたが、今回の西表島遠征は干ばつで砂漠状態。川は水量が減り、ほぼ流れがなく沼地状態になっていて、森の中も乾燥した印象です。生き物の活動は下火とまではいきませんでしたが、やや鈍り気味。目標としていた生き物は全て撮影できずに終わりましたが、その代り願ってもみなかった昆虫に出会いました。それが写真のイリオモテミナミヤンマです。本種は西表島の特産種で、尾根の上空を飛翔している姿はよく見かけますが、静止している姿はなかなか出会えないようです。これに出会ったのは西表島最高峰古見岳登山中でのこと。古見岳登山道は片道約4キロの行程ですが、麓から山頂まではほぼ直登の急斜面で、緩やかな部分を歩く箇所は僅かしかありません。まだ山頂まで半分を切っていない地点で所持していた水が半分を切り、脱水症状で足元がふらつき幻聴が聞こえ始め、地面に腰を下ろしてふと上を見上げるとこの光景が飛び込んできました。震える手で望遠レンズを構え撮影したときの感動は未だに色あせることがありません。その後もギリギリの体力で残り200メートルの行程を踏破。山頂にたどり着き、そこからまた3時間かけて下山。途中すでにペットボトルの水は底を尽きていましたが、命からがら登山道入口まで戻ることができました。
撮影機材:OLYMOPUS OM-D EM-1/M.ZUIKO DIGITAL ED40-150mm F2.8 PRO+MC-14 Teleconverter/FL-600R