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リュウキュウアオヘビ 徳之島産

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[ 鹿児島県徳之島町 2016年8月 ]

今回徳之島に滞在してわかったことは爬虫類、両生類の数が沖縄本島に比べ圧倒的に多いというところです。徳之島は農地が大半を占めますが、そんな環境にももろともせず、涼しい曇りの日中はリュウキュウアオヘビやガラスヒバアといった蛇は林道はおろか農道などを平然と這い回っている光景を度々目撃していました。僕の住まいがある沖縄本島の今帰仁村も同じように農地の多い環境ですが、こういった在来の爬虫類を見かける機会は少ないのです。最初は島の気候上これらが繁栄しやすい条件が整っているのだろうと思いましたが、滞在しているうちにあることに気付いたのは、マングースやイタチなどが移入されていない、または移入してもいなくなっているということ。今まで琉球の各島々を巡ってきて気付いたのですが、イタチやマングースが普通に見られる島や地域では爬虫類をとんと見かけないのです。マングースによる蛇類の補食圧論は否定され勝ちですが、イタチの移入された慶良間諸島の阿嘉島、奄美群島の喜界島ではこれらが駆除されていないばかりに爬虫類が全く確認できないという深刻な現状があります。勝手な想像ですが、おそらくこういった外来生物による脅威がないことが、これらの生き物が通常の個体数を維持できている理由なのではと思いました。写真は徳之島で最もよく見かけたリュウキュウアオヘビ。この蛇は沖縄諸島にも広く分布していますが、沖縄島における目撃頻度はそれほど高くなく、僕はフィールドで極たまに出会う程度です。ところが徳之島滞在中はおそらく40匹前後はこの蛇を見かけており、その1/4は全投稿で登った井ノ川岳の山中で見かけたので、その個体数の凄まじさがわかるかと思います。当然アカマタやガラスヒバアといった昼夜問わず活動するヘビもよく見かけたので、徳之島は琉球列島に本来いるべき爬虫類の個体数を健全に保持できている数少ない場所ではないのでしょうか。



by kumaken0820K | 2016-09-01 19:54 | 爬虫類

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by くま次郎
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