[ 沖縄県座間味村慶留間島 2014年6月 ]
結局目標のトンボ2種を見つけることのできなかった阿嘉島の旅。最後の日に阿嘉島から橋で渡ることのできる慶留間島の堰に行ってみることにしました。ここは初日にムスジイトトンボが複数いたのを確認した場所でした。ただ問題がありました。ここはいわゆるドン深の場所で、トンボたちは陸地からちょうどその3mほど先の中央に浮かんでいる藻や枝の上で静止するのです。なので堰のコンクリート面から望遠レンズで狙わないとまず撮れません。ところがこの望遠ズームレンズは望遠側の焦点距離200mmとこの距離でイトトンボのような小さな被写体を大きく撮るには少し足りません。そこでさらに1.4倍テレコンレンズを噛ませ、焦点距離を稼ぐのですが、これまた微妙どころかさほど変わらず。。もしかしたら時間をおけば気まぐれで手前の枝まで飛んでくるかも。と思い待ちますが、一向にやって来ず。で、手当たりしだい身の回りの石を投げて驚かせて(当たらない程度に)そのうちやってくるだろうと高をくくっても来ず。うーんと悩んだ末、堰の周辺に生える木の枝を使い、藻と枝を近くまで手繰り寄せることにしましたがこれも失敗。それでも諦めきれず今度は落ちている枝を5本ほど手前の水面に投げ入れてみるとどういうわけかトンボのほうから寄ってきました。どうやら、沖の沈みかけた足場よりこちらのほうが居心地がよさそうだと思ったようで、3匹ほどが立て続けに止まり、2、3回テリトリー争いをしてから落ち着きました。写真はそのアホみたいに地味い~な苦戦のうえに撮れた1枚です。
< OLYMPUS E-3/ZUIKO DIGITAL ED50-200mm F2.8-3.5+EC-14 Teleconverter/FL-36R >
DATA
◎ムスジイトトンボ Paracercion melanotum
体長:31mm
分布:沖縄諸島、先島諸島、大東諸島、宮城県以南(西南日本の太平洋側)、台湾、中国、ベトナム