ブチミャクヨコバイ
2014年 04月 15日
[ 沖縄県名護市 2014年4月 ]
ここのところ細かい虫ばかり撮影しています。というか例年と比べると虫の出が悪く、中型クラスのカミキリムシだとかコメツキムシに遭遇しないのです。どういうわけでしょうか。。まあニュースでイルカの大移動が取り上げられるぐらいですから地球規模で起きている異変がこの沖縄のやんばるでも起きているのかもしれません。
さて前置き長くなりましたが、今日はシダの葉に止まるブチミャクヨコバイを撮影しました。体長は8ミリ前後。分布はほぼ日本全国なので、琉球列島固有種というわけではありませんが、つい撮影してみたくなる昆虫です。そういえば実家のある神奈川県では見た記憶がありません。今回は同株のシダの葉で成虫、幼虫同時に撮影できる機会に恵まれたので、比較写真を撮りました。この手のセミに近いグループ、いわゆる半翅目(はんしもく)昆虫は幼虫時代は扁平で成虫になると立体的になる種が知られていますが、本種は親と子でずいぶん似つかぬ姿をしているものです。そしてひとつ気になるのが、この幼虫に出会うと、尾部にある2本の付属器がたいてい片側欠損しているのです。これは鳥などの捕食者に対して尾部の付属器を頭部の触角に見せることで相手の目を欺き、本来の頭部を防御するための手段にしているということなのでしょうか。シジミチョウの仲間(アマミウラナミシジミやイワカワシジミなど)の翅端にある触角のような付属器もそういった役割りを果たしていることが実証されているようなので、本種もそのような理由でこの付属器を持ち合わせているような気がするのです。
< OLYMPUS OM-D EM-5/M.ZUIKO DIGITAL ED60mm MACRO F2.8/FL-300R >