小さな狩人に捕らえられたクロアゲハ
2011年 09月 19日
本部町 9月
昨日は隣町の本部にあるサンダンカ並木へ蝶の撮影に出かけたら、妙な姿でぶら下がっているクロアゲハを見つけました。最初は花に口がひっかかり、もがいているうちに力尽きてしまったものだと思っていましたが、よく見てみると頭の部分になにやら脚のようなものが、がっしりとしがみ付いています。「なるほどコイツだったか~」。チョウを捕まえている脚の正体はアマミアズチグモ(Thomisus kitamurai Nakatsudi )という小さな蜘蛛でした。この蜘蛛は花の中に潜んで獲物を待ち伏せるハンターで、その大きさからは想像できない腕力で自分の体の倍はあろうかというチョウを捕らえてしまいます。今までにもセンダングサの花に訪れたモンシロチョウやタテハチョウなどを捕らえている姿をよく見かけましたが、10倍以上もある大きな獲物を捕らえているシーンには初めて遭遇しました。でも獲物になってしまったクロアゲハは沖縄では少なく、まだ1度も撮影していない種類だったので、小さな先客に少々悔しい思いをしました。
沖縄島には近似種のオキナワアズチグモ(Thomisus okinawensis)が生息していて、こちらは目の周りにある三角形の縁取りが赤紫色をしています。
別の葉に止まっていた個体。クモというよりはまるでダニのような形
<OLYMPUS E-510/ZD ED 50-200 /シャッター速度優先 AE>