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オキナワカブトムシ 2014

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発生木

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スダジイの樹皮を傷つけて樹液を吸う雄

[ 沖縄本島北部 2014年7月 ]

夏の風物詩といえばカブトムシです。少年時代は横浜市の里山で遊び相手になってくれたこの昆虫は、今僕が住んでいるここ沖縄本島北部でも出会うことが出来ます。見た目はちょいと違いますが、実はこのオキナワカブトムシ、ただの小さなカブトムシと思ったら大間違いで、琉球列島の地史上、昆虫の分類学上でみても非常に貴重な存在なんだそうです。それを知ったのは、つい先週久米島在住の知人に参加を薦められた”沖縄のカブトムシ、クワガタ、ヤンバルテナガコガネの講演会”でのことでした。本土のカブトムシと写真のオキナワカブトムシは亜種の関係ですが、生活史が微妙に異なるようで、本土産といえば、幼虫の育つ環境は畑の脇などにある堆肥の中または林内に積もった腐葉土の中が一般的ですが、オキナワカブトムシは原生林の朽ちはてた倒木の中などで育つようで、沖縄において農家の堆肥などで見られるカブトムシの幼虫は皆外来種タイワンカブトムシなのだそうです。つまりはオキナワカブトムシのほうが人里環境に依存しないで野生の中で生きる実にワイルドなカブト虫ということのようです。2枚目の写真はオキナワカブトムシがわらわらと根元から発生していた立ち枯れです。講演会を聴いた後にこの光景を見るとなるほどー確かに本土産カブトムシと違うなと思えました。講演会の情報をくれた知人には本当に感謝です。
また昨年の話ですが、僕は偶然にもこのカブトムシの記載者の方にフィールドでお会いしたことがあったのです。あのときもっとお話をいろいろ伺えば良かったと今さらながら後悔していますが、またどこかでお会いできることでしょう。それにしても写真の個体、今まで見た中で一番大きな個体ですが、頭部の角の先端の分岐が妙に発達しています。これはひょっとするとホームセンターか何かで売られていた本土産カブトムシが逃げ出してオキナワカブトムシと交雑した(もしくは本土産個体が野外繁殖した)ものではないかと少々心配しています。そして僕が見てきたオキナワカブトムシは皆純粋なオキナワカブトだったのでしょうか。。

この数日昆虫とか爬虫類しかネタに挙げておらず、管理者である自分自身当ブログを見てて少々息苦しいと思う今日この頃。。そのうち別のものもUPして行きたいと思いますので少々お待ちを。。

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by kumaken0820K | 2014-08-02 23:04 | 昆虫類

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by くま次郎
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