トカラ昆虫記No.3 キボシカミキリ トカラ列島亜種
2013年 07月 25日
鹿児島県十島村 2013年7月
長旅をするとつい「まだ日数があるから大丈夫」と写真を撮ることを後回しにしてしまいだらだらし勝ちになります。そしてあっという間に口之島滞在も明日までとなりました。結局トカラの秘宝。エレガンスの名を冠したクワガタムシには出会えそうにありません。まあそれまでの2年間がかなりスムーズに目標達成できていたので、こんな年があっても仕方ないでしょう。これもまたいい思い出だと思います。
さて今日は午前、午後と2回に分けてフィールドへ出かけました。乾燥が著しい島の外れよりも、集落内のほうが、昆虫たちがいるような気がしたのです。案の定今日は曇りで蒸し暑い気候だったので、好成績でした。
とくにインパクトのあった昆虫は写真のキボシカミキリ 。和名どおり本来の黄色い斑点模様が目立ちます。今まで見てきた沖縄、奄美の亜種は斑点が消え、灰色に近い色合いだったので、この個体を見たときは新鮮な気持ちでした。そういえばこのキボシカミキリ。最近になって外来種だという説が上がって来ていて少々残念に思っています。これだけ離島で様々なカラーバリュエーションに分化しているので、おそらく渡って来たのは相当に昔だとは思います。よく知られるヒラタクワガタも大昔に中国大陸と東南アジア方面からそれぞれ対馬、南西諸島を経て本州、九州に渡った説があり、今では公式に日本の昆虫として認められています。このキボシカミキリもそのうち外来種ではなく、在来種とはならないのでしょうか。
<OLYMPUS E-3/ZUIKO DIGITAL ED14-54mm F2.8-3.5+EC-14 Teleconverter/TF-22 TwinFlash>