台風を乗り切った者たち
2012年 10月 06日
キタテハ(秋型) こちらも本州では普通種ですが、本来は沖縄を含め南西諸島には生息していないようです。台風直後だけに見られるゲスト的存在。
テングチョウ
和名のとおり頭部の先端が天狗の鼻のように突き出ています。ほとんど羽を閉じていることが多いのですが、表の模様はなかなか綺麗です。なんとか羽を広げたシーンをおさめたいのですが。。なかなか叶いません。。。
沖縄県国頭村 2012年10月
数日前に沖縄へ襲来した台風17号は森林の草木を枯らせ、昆虫たちにもかなりの被害をもたらしたように思います。そう思うのは、今の時期なら木の幹に鈴なりに群れているマダラマツムシがまばらにしかいなかったり、大型のチョウの仲間のアゲハチョウやアサギマダラなどの仲間がめっきりいないという理由があります。いくら我々人間よりも自然の脅威を知り尽くしている彼らでも、あの強風と雨の猛攻に耐えられなかった者もいたようです。そんな中何事もなかったかのように台風通過後のヤンバルの空を舞う者たちがいました。タテハチョウの仲間です。この日は林道沿いの生えるセンダングサの群落でヒメアカタテハ、テングチョウ、キタテハに数多く出会いました。アサギマダラやアゲハチョウのような競争相手がいないのをいいことにセンダングサのお花畑は彼らの楽園となっていました。とくに驚いたのは、数日前も拙ブログで紹介したキタテハ。北方から風に乗って訪れた種のようですが、いてもせいぜい数個体程度だと思っていたのですが、なんと林道沿いのセンダングサに群がっていたほとんどのタテハチョウが本種だったのです。その数は数えていませんが、有に30匹は居たように思います。まさかこんなに沖縄へ上陸していたとは。。。台風の後のヤンバルは荒れ放題で本来の森の緑の美しさは損なわれてしまっていますが、こういったことがあると、やはり目が離せませんね。
<OLYMPUS E-3/SIGMA APO MACRO 150mm F2.8>